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VP EYESMATCHDAY PROGRAM
「V PRESS」

連続攻撃復活。
伊藤彰体制ホーム初戦。堅守の徳島を多彩な攻撃で打ち破れ。

 ベガルタ仙台は大きな勝利を手にしてユアテックスタジアム仙台に戻ってくる。明治安田生命J2リーグ戦の終盤にきて5連敗と苦しい状況になり、この間に伊藤彰監督が就任した。チームにとって厳しい状況を好転させるのは、やはり勝利という結果が1番。前節・栃木戦では、激しい競り合いも多く見られた一戦を1-0で制し、駆けつけたサポーターとともに6試合ぶりに勝利した。伊藤監督は後押しに感謝するとともに「また選手たちと一緒になってもうひとつギアを上げられるように積み上げて、次のゲームに向けて調整していきたい」と、この徳島戦にすぐ視線を向けた。

 栃木戦から中3日で迎える今節の相手・徳島は簡単には崩れない相手だ。第23節からリーグ戦14試合連続負けなしという安定した状態を保ち、前節はFW15藤尾翔太のゴールを守りきって、上位の岡山を打ち破っている。

 徳島の安定感のベースにあるのは堅守だ。最後尾のGK1ホセアウレリオスアレスのセービングを最後の砦として、スピードのあるDF14カカ、守備から攻撃への切り替えが速いDF2田向泰輝といった守備陣がいち早く守備のポジションをとって堅陣を築く。前線の守備意識も高く、ここまで36試合を戦っての総失点はわずか26。リーグ最少の数字だ。さらに、ダニエルポヤトス監督のもとでチームとしてのボール保持にも長い時間をかけて取り組んでおり、MF7白井永地やMF44杉本太郎らボールを持てる人材を中心にしてパスワークで相手のプレッシャーをかわす。相手に攻撃の時間を与えないことで、自身の守備機会を減らして失点をなくすことができている。

 しかし、仙台にはこの堅守を破れるだけの力がある。前回対戦のJ2第21節では、2回相手に先行される苦しい展開だったが、DF41内田裕斗とFW19皆川佑介のゴールで2回追いついた。内田の古巣相手のゴールは左サイドから流れるように連続攻撃をしかけた結果だし、皆川のゴールは一度PKを止められたものの確実にこぼれ球を押しこんだもの。攻撃のサポートのポジションを素早くとって厚みを作ることは、仙台が長いシーズンをかけて鍛えてきた強みだ。伊藤監督はこれにさらに攻撃のバリエーションを加えており、GK1小畑裕馬のフィードやDF47佐藤瑶大の押し上げといった後方の選手の武器も加えて仙台の攻めは迫力を増している。ここまで14得点のエースFW9中山仁斗の多彩なフィニッシュパターンや、前節アシストを決めたDF4蜂須賀孝治のクロス、MF50遠藤康のミドルパスやシュートといった武器を駆使して、徳島の壁を何度も崩したい。伊藤監督が前節に見せたような4-3-3の攻撃的システムのような戦術も期待大だ。

 シーズンもクライマックスが近い。目標達成のための勢いを、ホームでの勝利でつけよう。