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VP EYESMATCHDAY PROGRAM
「V PRESS」

苦しいときこそ、前へ!
苦境を越えるため、前向きなプレッシャー、前向きな組み立てを。

 ベガルタ仙台は明治安田生命J2リーグ第31節と第32節で連敗。自動昇格圏との差が7という苦境にあるが、こういうときこそ前へ。下ではなく前へ視線を向け、勝利を手にしたい。

 プレーが前向きになってこそ、仙台が鍛え上げてきた攻撃の強さを発揮できる。強気なプレーであれば、相手にパスを引っかけられてカウンターに持ちこまれる可能性も低くなる。今節の相手である千葉は相手のミスを見逃さないしたたかなチームで、攻撃の組み立てが綻びる隙を淡々と狙ってくる。だからこそ、仙台は前を向きたい。

 千葉は尹晶煥監督のもとで作り上げてきた守備組織が堅固で、守備から攻撃への切り替えが速い。最近はDF陣に負傷者が相次ぐ苦しい状況ではあるが、緊急事態を受けた選手達にも戦術は浸透しており、2試合連続無失点。前節は1年目のDF26西久保駿介、途中加入のDF30田邉秀斗、DF33ダニエルアウベスで3バックを組んだが、彼らも堅い守備を見せている。西久保がロングシュートで、田邉がセットプレーからのヘディングでそれぞれゴールを狙うなど、攻撃でも要注意だ。

 また、攻撃に転じれば、ボランチのMF4田口泰士のパスが長距離でも正確に前線に届き、FW27チアゴデレオンソのポストプレーやFW37ブワニカ啓太の走力やジャンプ力を生かした攻撃につなげる。MF10見木友哉の攻撃センスにも注意が必要だ。

 仙台は無得点に終わった前節の反省とともに、相手に守りを固められてもしっかり押し上げて前後をコンパクトにし、厚い攻撃を加えたい。MF50遠藤康は「守備で人数をかけられたとしても、相手のいやがることをやっていけばいい」と、消極的にならずに仙台の攻撃の強みをしかけることの重要性を説く。「前を向くこと。後ろ向きになってしまってはシュートは打てないので」。カウンターに対するDF13平岡康裕やDF20キムテヒョンらのカバーの約束事は徹底しつつ、相手にひっかけられない攻撃を、前を向いてしかけることで、仙台は道を切り開きたい。FW44中島元彦の縦パス、DF41内田裕斗のクロスや切り返し、MF28名倉巧やMF18氣田亮真のドリブルといった武器を駆使できれば、千葉の厚い守りも崩すことができる。たとえ相手に跳ね返されたとしても、後退することなく前向きなプレッシャーをかけてボールを奪い返し、二次攻撃、三次攻撃をしかけたい。

 苦しいときこそ、ホームの力が試される。最高の後押しでチームと一緒に前を向き、8月を勝利で締めくくろう。