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VP EYESMATCHDAY PROGRAM
「V PRESS」

磨きをかけた走力を生かし、
選手同士がつながるラインを
相手よりも多く作り出そう!

 3週間ぶりの試合で、勝利を手にしよう。明治安田J2リーグは第24節の後に中断期間が設けられた。ベガルタ仙台はこの時期を前に連敗してしまったが、立て直すとともに、新たな武器を加えて総合力を上げる努力を続けてきた。リーグ戦再開初戦となる今日のJ2第25節・清水戦で、勝利によって8月をスタートさせたい。

 今節の相手・清水は現時点でJ2首位を走る強敵だが、仙台にとっては上を目指すためにも越えなければいけない存在だ。第11節での対戦時に2-3で敗れた借りを返したい試合でもあり、何より、このホーム・ユアテックスタジアム仙台でやる以上、どんなかたちでもサポーターとともに勝たなければならない。

 清水には、J2トップクラスどころかJ1の豊富な実績を持つ選手も、能力の高い若手選手も、多数在籍している。MF33乾貴士の技術は群を抜き、FW23北川航也は個人技の高いどのブラジル人選手たちと組んでも、互いを生かすコンビネーションからゴールを狙える。彼らの繰り出す攻撃のバリエーションは多く、ボールを保持して押しこんでもカウンターをしかけてもゴールを脅かす力を持つ。守備では一時期レギュラーのセンターバックが欠場したときに苦戦した時期もあったが、若いDF32高木践が台頭して最終ラインを固めている。最後尾に控えるのは元日本代表のGK57権田修一。攻守とも、厚い選手層を誇るチームだ。

 しかし仙台はこのタフなJ2を戦うなかで、森山佳郎監督の指導のもと個人の力も組織の力も伸ばしてきた。長いシーズンのなかで消耗して薄れていた部分も、この中断期間で復習してまた身につけ、この試合にのぞみたい。

 特に発揮したいのは走力だ。既に季節は暑い夏に入ったが、昨シーズンに仙台の課題だった走力、はこの時期でも素早く鋭く走れるように改善されてきた。第20節・長崎戦では後半アディショナルタイムにスコアを動かして一時勝ち越し、第22節・栃木戦では相手の猛攻を最後までしのいだように、特にこのホームではサポーターの後押しを受けて試合終盤まで走り抜いた試合も記憶に新しい。

 その走力を生かし、相手以上に選手がつながるラインを作りたい。たとえば、相手のパワーやスピードを生かしたドリブルに対して、素早く味方がサポートに駆けつけ、相手のボール保持者を囲むラインを作れるか。最終ラインを押し上げるDF22小出悠太やDF5菅田真啓、中盤で守備のフィルター役になるMF17工藤蒼生といった選手が周囲の味方と連動し、相手のパスのラインを断ち切ることも期待できる。そして仙台の攻撃に移れば、深い位置からのMF37長澤和輝から前線のFW7中島元彦や新戦力FW15梅木翼へのパスを通したり、サイドのMF27オナイウ情滋やDF25真瀬拓海のクロスをMF11郷家友太やFW28菅原龍之助のフィニッシュにつなげたり、様々なかたちからラインを結んで、ゴールを何度でも取りたいところだ。

 走力、技術、体力、そして熱いPASSION。仙台に関わる全ての人の力を、プレーする者たちへつなげるラインも何本も作り出し、この大事な一戦で勝利の喜びを味わおう。