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VP EYESMATCHDAY PROGRAM
「V PRESS」

相手の守備は前回対戦より厚い。
だが仙台の攻撃は前回対戦よりずっと厚い!
突き崩して勝利へ

 明治安田J2リーグ戦後半最初の勝利を目指し、ベガルタ仙台は第22節・栃木戦にのぞむ。リーグ戦では3試合引き分けが続き、負けない戦い方ができているが、やはり上を目指す上で必要なのは勝点3。ホーム・ユアテックスタジアム仙台での試合ならばなおさらだ。

 今節の相手・栃木は2連勝中で勢いがある。簡単に勝てないこのJ2リーグの中で調子を上げているとあって、こちらとしても相手を上回る勢いを攻守両面での出足に表して戦い、勝利したい。

 仙台が栃木と前半戦で対戦したのは、第16節だった。このときの栃木は小林伸二監督がシーズン途中にして就任して最初の試合で、仙台としては相手の戦略が読みづらく、難しい試合となった。実際に、事前に森山佳郎監督が想定していたものと違う3-4-2-1システムの栃木に序盤は手を焼き、先制点も許している。しかしFW7中島元彦の2ゴールで逆転し、1点差での勝利をおさめた。

 あれから約1か月半が経過し、栃木はさらに強くなっている。栃木はもともと、堅い守備が強いチームだ。今シーズンの不振の時期はその守備が揺らいでいたが、小林監督がその守備の堅さを取り戻させた。経験豊富なGK27丹野研太が冷静なセーブで最後の砦となる。ディフェンスリーダーのDF2平松航を筆頭とした守備陣の粘りと前へのプレッシャーの強さも仙台にとってはやっかいな相手だ。攻撃面では空中戦での強さが光り、FW32宮崎鴻のような強靱なFWが前線に構え、ロングボールへの競り合いを制する。そのこぼれ球を拾って攻撃につなげる意志統一もできており、特にFW42南野遙海は最前線より少し下がった位置でボールを受けて積極的にシュートを狙ってくる。FW18川名連介のドリブルとロングスローにも注意だ。栃木が厚い守備と空中戦の強さという武器を前回対戦より磨いているところに、仙台は注意したい。

 この相手の厚い守備を攻略するのは仙台にとっても骨の折れる作業ではあるが、こちらはこちらで前回対戦より成長している。MF27オナイウ情滋やMF14相良竜之介を生かしたショートカウンターの強さはもちろんのこと、夏場に備え相手を振り回して守備を綻びさせるパスワークも磨いてきた。そのなかでサイドバックのDF25真瀬拓海が積極的な攻撃参加をしたり、MF11郷家友太が中盤から一気にゴール前まで飛び出してゴールを決めたりと、攻撃手段が増している。また、前半戦に苦しんでいたパサーのMF8松下佳貴やスプリンターのMF23有田恵人も最近は調子を上げ、チームの新しい武器になっている。相手の守備の厚さを、仙台の攻撃の厚さが上回れるかが問われる一戦だ。

 守備においても、相手の高さと強さを跳ね返せる迫力をDF5菅田真啓らには発揮してほしい。こぼれ球を巡る争いではMF6松井蓮之たちも頼もしい姿を見せてくれるだろう。こうした個々の強さも、組織の強さも、熱いPASSIONのもとで発揮し、栃木を上回るパワーで勝利につなげよう。