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VP EYESMATCHDAY PROGRAM
「V PRESS」

ふたたび連勝へ。相手カウンターを飲みこめ。
相手カウンターの起点、パスの出どころを押さえる。

 明治安田生命J2リーグ第11節・琉球戦からの“5連戦”を4勝1敗と好成績で乗りきったベガルタ仙台。試合間隔が短い中で原崎政人監督は多くの選手をピッチに送りこみ、「いろいろな選手が実戦経験を積んでいる。できることが多くなるスピードが上がっています」という手応えを得た。

 しかし、ここで満足している選手・スタッフはいない。前節・長崎戦を終えた後にMF18氣田亮真は「全部勝ちたかったので、満足はできない」として、貪欲に勝利を求め続ける意志を示した。その長崎戦での仙台は、相手のサイドチェンジで揺さぶられるなど苦しい時間が続いたが、機を見てFW42富樫敬真と氣田が得点し、2-0で勝利。苦しい展開でも結果を出したことを収穫とする一方で、相手へのプレッシャーのかけ方や、攻撃に転じたときの動き出しなどを、この第16節・金沢戦までに改善する必要があった。

 5連戦から仙台がさらに成長するため、ホームで勝利を目指す相手は金沢。過去に天皇杯で対戦経験はあるが、J2では初対戦だ。前節は山口に勝利して、連勝を目指しこのユアテックスタジアム仙台に乗りこんでくる。J2第11節では大分を破るなど、武器のカウンター攻撃がはまったときは厄介な相手だ。

 金沢はDF39庄司朋乃也を中心とした守備陣が整然と並んだときのブロックは堅く、ボールを奪ったあとの一手目で正確なパスを出せる選手が揃っている。そのパスの出し手として存在感を見せているのが元仙台のMF8藤村慶太。流れの中でもセットプレーでも、正確で強いパスを展開できる藤村を起点とした金沢の速攻は、相手DFの背後を常に狙っている。パスの受け手としては、やはり元仙台のFW11杉浦恭平が最前線で奮闘しており、抜け出すタイミングの良さを見せるときもあれば、ロングボールを空中戦で味方につなぐ役割を果たすこともある。

 仙台としてはこの金沢のカウンターを食い止め、返す刀でスペースを突きたい。カウンターをしかけられてもゴール前でGK1小畑裕馬やDF20キムテヒョンといった選手たちが食い止めれば問題ないが、やはりカウンターの起点をつぶしてその勢いのまま相手ゴールに攻め入るのが理想だ。中盤で相手のパスを寸断する役割としては、MF6レアンドロデサバトやMF35フォギーニョ、DF16吉野恭平といったボランチの活躍に期待したい。

 ゴールデンウィークは終わったが、ベガルタ仙台の進撃はむしろここからがさらに面白くなるところ。このホームで、勢いをつけよう。