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「V PRESS」

　今季仙台に加入したMF28名倉巧は、得意のドリブルを筆頭に多くの持ち味を発揮。仙台の攻撃にバリエーションを加えている。

　彼のプレースタイルにおいて転機となったのが、國學院大學久我山高校での経験だったという。もともと足下の技術を武器にしてきたが、高校時代に「自分の技術の生かし方がわかり、サッカー観が変わりました」と本人が振り返るように、チームプレーの中で個人技を生かす術を身につけた。

　その名倉の大きな武器が、相手のプレッシャーの間をすり抜けるドリブルだ。狭いスペースでボールを受けても、ターンや加速を織り交ぜて相手の逆を突く。仙台が日頃鍛えるパスワークの中で名倉のドリブルがアクセントとして加わることで、攻撃のリズムは相手にとって読みにくいものに変わる。

　今節の相手である琉球は、名倉にとって2017年にプレーした古巣であり「自分にとってパスを回すスタイルだったのが良かった」というプレーを磨いた場所でもある。今は仙台でさらに成長を続ける名倉の、思いきったプレーに期待したい。