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試合日程/結果

2017 明治安田J1 第24節 北海道コンサドーレ札幌

<渡邉晋監督記者会見>

 お疲れさまでした。8月のゲームで、札幌市内はいろいろなイベントがある中、仙台からも、飛行機が取れないとか、ホテルが取れないとか、そういう話は聞いていました。そのような中でも大勢のサポーターが厚別まで駆けつけてくれて、我々に対してパワーを送ってくれたことに、心から感謝を申し上げます。
 二つ勝ってきた中で、いろいろな勢いを持ってこの地に乗りこんできたはずなのですが、結果的に勝点1すら取れず、ただただ力不足を感じています。どれくらいこのゲームが大事だったか、そういう認識がもしかしたら甘かったのかもしれませんし、非常にもったいないゲームをしてしまったという思いがあります。
 三日間準備をして、(JリーグYBC)ルヴァンカップがあるので、何とかそこでパワーを持って戦い抜けるように、選手を鼓舞していきたいと思います。

■後半に無風状態や逆風状態になりましたが、風向きが変わったことで、ゲームプランが変わったところはありますか。

 仙台の番記者さんたちには、今回厚別でやるにあたり、風がどれくらいゲームの内容を左右するのかということを私からもお話ししていましたし、選手にもそのようなことを口々に言っていたので、ひとつのポイントになるだろうということが、皆さんにも認識としてあったと思います。
 実際にピッチに入って、あるいは試合前の準備というところで、風上を前半にとって、後半に風向きが変わるということも予想していましたから、そういうかたちでというようなプランを立てていました。実際に、札幌さんがエンドを変えない限りは、我々は風上に立つというような状況でした。ホームのチームがエンドを変えるということはそうはないと思うのですが、それを札幌さんがやってきたくらい、おそらく風というものは影響があったと思いますし、逆に言うと我々が、それを味方にできなかったことには、ひとつの不運があったと思います。
 ただし、前半も悪いなりに(失点を)ゼロに抑えましたから、後半のところでもっともっとパワーを持っていこうと。我々も今、後半にかけて得点も増えていますし、実際に前節も後半に逆転をできていますから、そういうものをやってやろう、というかたちで送り出したのですけれども、ちょっとうまくいかなさすぎたので、反省としてあります。
 そこは本当に、コイントスであったり、風向きが変わったりというところは、我々が左右できない部分なので、そういった部分よりも、もっともっと自分たちのクォリティーを高めていかなければいけないというところにフォーカスして、次節以降にのぞんでいきたいと思います。

■1点を追う展開で、まずボランチから選手を交代した意図を教えてください。

 三田がちょっと今、コンディションを崩していて、トレーニングで少しコントロールをする部分がある、というところがありました。そうはいっても、去年からフル稼働してくれている選手なので、まずはしっかりとタマ(三田)のところで配球であったり、ミドル(シュート)を打つ作業だったりを期待して、今日は使っていました。
 ただし、少しタマのところでもミスが増えたこと、あとはイエロー(カード)をもらっていましたので、中盤の真ん中のところでもっとゲームを一回落ち着かせるような作業というものを考えて、最初の交代のカードを奥埜にして、ボランチを変えてゲームを落ち着かせる、あるいは奥埜が3列目から飛び出していくというような狙いを持って代えました。
 実際に、奥埜が入ってからはゲームも落ち着けられたと思いますし、もう少しボックスの中に入れるようなシーンを増やせればとは思いましたが、効果としては少しはあったのかなという感じはしています。
 ただし、いろいろ交代していく中で、リスタートのキッカーがいなくなるというところが、我々としてはひとつデメリットとしてあったのですが、そこを取るよりは、ゲームの中のオープンプレーを落ち着かせようというところの狙いを持って交代しました。

■クリスラン選手を投入するタイミングの見極めについて教えてください。

 後半に入って、実際に我々が何もできなかったかというと、そういうことはなくて、やはり点を取られたあとですけれども、中央の1トップ2シャドーが起点になりつつ、サイドを生かして実際にクロスからチャンスを作っていましたし、そのようなものを考えると、まずは前線の組み合わせをいろいろコロコロと変えるよりは、先程も申し上げたように、中盤の一歩、ボランチのところで落ち着きを取り戻すことで、前線の3枚プラスウイングバックで、攻撃をしかけられるというところを期待して、あの時間に送り出しました。
 クリス(クリスラン)が入ると、どうしてもゲーム展開として大味になってしまうので、そういったアバウトな攻撃は、札幌さんも高い選手がそろっていますから、札幌さんにしてみれば、あまり怖さがないんじゃないかというような判断が、私の中にはありました。そうは言っても、あの時間帯まで来たので、少し外からのクロスだったり、クリスのパワーやスピードだったりを生かし、最後の20分弱にかけよう、という意図の交代となりました。

■先発出場した野津田選手の評価をお願いします。

 合流してまだ2週、3週くらいなのですけれども、もともと広島ではこのかたちでサッカーをしていましたし、合流してからも非常にスムーズにコンビネーションを生み出せるようなプレーを練習からしてくれていました。実際にそれを、スタートから使って、いよいよ発揮するタイミングだろうというようなことで、今日は頭から使ったのですが、前半はちょっと、ポジションが下りすぎたかなというようなところがありました。それは、前半の途中でもちょっと話をするなどして、下りるタイミング、ガク(野津田)がもう少し引っ張る作業を前半の途中、それからハーフタイムに話しました。
 でもなかなか、まずはボランチのところでのおさまりどころが少し今日はなかったので、ガクも焦れて下がってきたところがあったと思いますし、それはガクだけの問題ではなくてチーム全体の問題だったと思います。
 ただし、多分、今日はシュートを打っていないと思うのです。それが少し不完全燃焼だったというような感じがしています。やはり、ボックス周りで足を振れるというのが彼の1番の武器ですから、そのようなシーンをもう少しチーム全体として作り出すこと、あるいはガクにもしそのチャンスが1回でも2回でもあったのであれば、それを逃さずに思い切って脚を振ること。そういったものは、これから先にもまた期待したいと思います。